SAPプロフェッショナルコラム
2027年問題のポイントは?ずばり「戦略性」
SAPシステムの2027年問題とは「SAP ERP保守サポートの標準保守期間が2027年末まで、それに続くオプションの延長保守期間が2030年末で終了する」ことです。
尚、SAP ERP保守サポート標準保守を2027年末まで受けるためには、現行SAPシステムがSAP ERP EHP6以降であることが前提で、SAP ERP EHP5以前の場合は、2025年末までが標準保守期間となります。
2027年問題の対応選択肢
一般的に2027年問題の対応は「SAP S/4HANAへの移行」又は「SAP ERP6.0の継続利用」の2択です。
いずれにしても現行SAPシステムを最遅2030年末までにSAP S/4HANAへ移行する必要があります。
- 参照:
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考慮すべき事項
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- 1. Unicode化対応
- 現行SAPシステムがNon-Unicode環境の場合は、Unicode化がSAP S/4HANAコンバージョンの前提要件であるため、Unicode化の検討、影響調査、Unicode化に伴う改修・テスト、ダウンタイムなどを考慮する必要があります。
特にERPシステムはUnicode化による改修範囲が大きくなるため、改修・テストは綿密な計画が肝要となります。
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- 2. 柔軟な基幹システムの基盤整備
- 「2027年問題への対応」はシステム基盤再整備の絶好の機会です。
「SAP S/4HANAへの移行」又は「SAP ERP6.0の継続利用」のどちらを選択しても、SAPシステムをクラウド環境へ移行する、或いはWeb対応しておくことで、柔軟さと拡張性のある基幹システムとなり、今後の経営環境の変化に対応することができます。
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- 3. SAP S/4HANAのシステムライフサイクル
- 「SAP S/4HANAへの移行」後も、定期的にSAP S/4HANAアップグレードは発生します。
SAP S/4HANAも、これまでのSAP ERP6.0と同じようにシステムライフサイクルがあり、現時点では、新SAP S/4HANAバージョン発表から5年後の12月末までが標準保守期間として設定されています。
よって2027年問題の対応は、あるべきSAPシステムの姿を描き、
システムライフサイクルや基盤整備を織り込んで、移行プランを戦略的に進めることが重要です。
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2027年問題の対応方針
- NHSのソリューション:
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予想されるSAP S/4HANAバージョンリリースタイミングと標準保守期限
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関連サービス
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- SAP ERP保守サポート期間延長支援サービス
- OS/データベース/SAP EHP(Enhancement Package)の保守サポート切れによる「SAPシステムの更新」をSAP S/4HANAへの移行も見据えて実施するサービスです。
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- SAPインフラベーシスソリューション
- SAPインフラベーシスソリューションは、基幹業務を下支えする強力なシステム基盤を提供します。
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- SAP S/4HANAアセスメントサービス
- 2027年のSAP ERP6.0保守サポート終了に際して、SAP S/4HANAへの移行を検討する必要があります。
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- SAP S/4HANAコンバージョン
- SAP S/4HANAコンバージョンは、旧バージョンのERPから次世代型ERP「SAP S/4HANA」への移行サービスです。
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- SAP S/4HANAアップグレードサービス
- SAP S/4HANAアップグレードサービスは、SAP S/4HANAのアップグレードにおけるベーシス作業の作業代行サービスです。