SAPプロフェッショナルコラム

SAP画面編集可能な
カスタマイズツール
SAP Screen Personas

SAPシステムを導入しているお客様から、画面のレイアウトや項目名を変更したいといったご要望を多くいただきます。
お客様のご要望に対応するにあたり、今回、SAPから提供されている画面編集用ツール SAP Screen Personasについて検証を行いました。
本コラムではSAP Screen Personasについて、検証結果を含め紹介いたします。

SAP Screen Personasとは

  • SAP Screen Personasとは、SAP標準画面をコーディング無しにカスタマイズすることが可能なツールです。
    表記内容の変更や、マウス操作でオブジェクトを任意の場所に配置する等、簡単に画面をカスタマイズすることができます。
    また、一つのトランザクション内で、ユーザごとに画面を作成することが可能です。
    使用する際は、SAP社から無償で提供されているアドオンツールSAP Screen Personasのインストールとアプリの初期設定を行います。




SAP Screen Personas
画面編集機能について

  • SAP Screen Personasには、画面編集に必要な各種機能があります。以下はSAP Screen Personasの編集機能の一例です。

    項目名称・書式の変更

    項目やタブについて移動や非表示

    画面オブジェクト追加・Webサイトボタン追加

    スクリプト機能埋め込み



    提供されている機能を使って画面を編集してみます。
    画面を編集するには、メニューバーに表示されている各種機能を使用します。

    ※SAP Screen Personas画面転載


SAP Screen Personasで
編集した画面

  • SAP Screen Personasを使用して画面編集を行う場合、まずトランザクションコードを指定して編集を行う画面を表示をします。
    編集を行う際は、SAP標準画面をベースとし、画面の新規登録後カスタマイズを行います。
    カスタマイズ後有効化処理を行うことで、編集した画面を使用することができます。

    SAP Screen Personasを使用してSAP標準画面(トランザクションコード:VA03)を編集してみました。
    今回編集してみるのは、以下の3点です。


    1項目名を自社用語に変更する
    2複数タブに跨る入力を1画面で入力可能にする
    3入力効率UPのため項目位置を変更する



  • 編集前画面

    ※SAPシステム画面転載

  • 編集後画面

    ※SAPシステム画面転載

    ※SAPシステム画面転載


    SAP Screen Personasを使用することで、上記検証結果のように画面を自由に編集することが可能になります。
    画面の編集については、使用するユーザごとに作成することができ、権限設定により編集した画面のみ使用可能といったような切り分けもできます。またスクリプト機能でデータの自動入力も行うことも可能で、入力負荷の軽減にもなります。
    自由に画面編集に行えることで、使い慣れた用語や画面レイアウトへの変更、必要な項目のみ表示・入力できるようになれば、データ入力にかかる工数や操作ミスといったことを削減できるのではないでしょうか。

    ECCのバージョンによってはSAP Screen Personasの利用が制限される可能性もありますが、SAP S/4HANAではそのような制約がなくなります。
    またSAP S/4HANAとの親和性が高く(2つのシステムのサポート期間が一致)、ECCからSAP S/4HANA移行後も使用可能となっています。
    SAP Screen Personasは無償のアドオンツール且つ導入・利用も比較的簡易なため、画面について課題があれば導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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